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【内装工事】イモネジとは | 特徴と使用用途ご紹介
- 日本語,建築コラム
- 投稿日:2024年01月26日
お世話になっております。
オフィスの原状回復ドットコムでございます。
今回は
イモネジ(ホーローネジ)
についてざっくりとご紹介いたします。
前回「メラミン化粧板について 」というブログを、書かせていただきました。
今回は内装工事でもよく使用する材料のお話となりますが、
ボード工事そのものについてざっくりと知りたい、ご覧になりたい方はこちらも見ていただけますと幸いです。
イモネジとは?
まず最初に、イモネジ(ホーローネジ)が一体何なのかについて簡単に説明します。
イモネジは、一般的に「ホーローネジ」とも呼ばれ、その名の通り、ホーロー(琺瑯)などの表面に使用されることが多い特殊なネジです。
金属基材にガラス質の釉薬を焼き付けた製品に適しており、その形状や素材がさまざまな用途で役立っています。
「イモネジ」の由来は、その形状が野菜の「芋」や、昆虫の「芋虫」に似ていることから名づけられたとも言われています。
実際に材料を見た際、小さいのでダンゴムシに見えそうです。
また別名、「止めねじ」「六角穴付止めねじ」「ホーローセット」と呼ばれております。
スプロケットやプーリーなどを軸に固定する場合や、ハンドルを何かに固定する場合など、様々な箇所で使用されている材料です。
イモネジは様々な種類、形があり、用途によって使い分けられているとのことです。
機械要素部品の中では黒子のような存在ですが、なくてはならない部品の1つです。
イモネジの種類と特徴
イモネジには先端の形状が5種類 、頭箇所の穴形状が4種類あります。
イモネジには平先やくぼみ先など、他にもさまざまな先端形状があり、それぞれ異なる目的に適しています。
頭形状も六角やすり割りなどがあり、適切な形状を選ぶことが重要です。
まずは5種類の先端形状のご紹介いたします。
【先端の形状】
・くぼみ先
イモネジの先端形状の一つである「くぼみ先」は、先端がくぼんでいるタイプのオーソドックスな先端形状です。
このくぼみ形状が一般的で一番多く使用されており、通常、ホーローセットというとこのくぼみ先のことを指します。
・平先(ひらさき)
平先はネジ部の先端が平らになっている形状のイモネジです。
先端が平らなので繰り返し使用する箇所や、固定する対象を傷つけたくない場合に使用されます。
・とがり先
とがり先は名称の通りネジの先端箇所が尖っています。
平先とは対照的に永久に固定したい場合に使用されます。
ネジの先端箇所が下の部材に刺す形で締結する為、繰り返し使用する場所には不向きです。
・棒先(ぼうさき)
棒先はネジ部径より少し細い径の先端部分が先についている形状のイモネジです。
先端部分は平らになっていますが平先に比べ端面の面積は小さくなっています。
部材側に隙間がありその隙間を通して締結する場合などにも使用されます。
棒先は、先端の棒を利用してキーの代わりにすることもあります。
・ダブルポイント
ダブルポイントのイモネジは、先端が2つに分かれ、くぼみの中に剣先がついている形状です。
この設計は強固な固定を実現し、機械部品の締結や位置決めに利用されます。
緩み止め効果、確実な食い込み、ブレ防止効果が期待されます。
【頭の穴形状】
頭形状4種類のご紹介になります。
・フィリップス穴(十字溝、十字穴付き)
フィリップス穴は、ネジ穴が十字形の溝を持っています。
この形状にはフィリップスドライバーが適しており、ネジとドライバーがしっかりと結びつくため、正確で安定した締結が可能です。
シンプルな形状ですが、平リベット形状で切削加工を実施して、ツバのない状態でねじ転造を行いますので、専用の設備が必要になります。
電子機器や家庭用品、車両など多くの分野で使用されています。
・六角穴付き
六角穴は、ネジ頭に六角形の穴があります。
最も使用されるイモネジです。
六角ドライバーや六角レンチが使用され、六角形の形状によって高いトルクがかけられる特長があります。
先端形状のくぼみ先と同様、一般的に多く使用され、通常、ホーローセットというとこの六角穴付きのことを指します。
機械や車両などでよく見られます。
・すり割り付き(スロット穴)
「すり割り」は、いもねじやボルトの頭部に刻まれた特定の形状を指します。
これは一般的に、「すり割り付き」とも呼ばれます。
すり割り付きとは、ねじの頭部に刻まれた一文字形の溝のことです。
この溝にマイナスドライバーを差し込んで回すことで、締め付けや取り外しが可能になります
すり割りは、ドライバーがネジにしっかりと掛かり、回しやすくするための設計です。
特に木材などの柔らかい素材に使われることが多いですが、他の用途にも一般的に見られます。
例えば、ドアのヒンジのネジや、木製家具の組み立てに使われることがあります。
このようなネジを取り扱う場合には、マイナスドライバーを使用すると効果的です。
クラシックで一般的なデザインで、古い家具や一般的な DIY に使われます。
・トルクス穴(六角トルクス)
トルクス穴は、いもねじやボルトの頭部に特有の6つの角の星形の溝を持つ穴を指します。
トルクス穴の特徴は、通常の六角穴よりも摩擦が少なく、高いトルクをかけることができることです。
また駆動角が小さいため、応力集中によるネジの摩耗や破損を防いだり、ネジ頭を小さくできます。
締付にはトルクスドライバーやトルクスレンチなど、トルクス専用の工具を使用します。
トルクス穴は広く使用されており、様々な産業分野で見られます。
特に高いトルクが求められる環境やセキュリティの重要な場面で利用されます。
イモネジの価格帯
今回は、イモネジの一般的な価格帯について簡単ご紹介します。
イモネジの価格は様々な要因が関係しており、
「種類」「ブランド」「サイズ」「購入先」「地域」で変動します。
一般的な目安を以下にまとめてみました。
- 一般的な木工用イモネジ
小箱入りや大量パックで販売されており、サイズや素材によって価格が変動します。
一般的な木工工事に使用されるものは、100本入りで数百円から始まります。
- 高強度・特殊素材イモネジ
ステンレス鋼や高強度合金を使用したものや、特殊なコーティングが施されたものは、
通常の木工用よりも価格が高くなります。
※特殊なコーティング例
焼付塗装や、ステンレスの表面処理具合によって高価になることがあります。
1本あたりの価格は数十円から始まり、素材や機能によってはそれ以上になることもあります。
- セキュリティ用途や特殊な工事向け
セキュリティ機能が備わったものや、特殊な工事に使用される特殊な形状や素材のイモネジは、
1本あたり数百円以上になることがあります。
- ブランド品
有名なツールメーカーやブランドが製造するイモネジは、一般的なものと比較して価格が高めです。
信頼性のあるブランドのイモネジは価格は高めですが、品質が一定している傾向があります。
- サイズ
イモネジのサイズも価格に大きな影響を与えます。
ネジ径の大きさによっても価格が変動します。
ネジ径表
呼び径 | 長さ | 六角サイズ |
---|---|---|
M3 | 3mm | 2mm |
M4 | 4mm | 2.5mm |
M5 | 5mm | 3mm |
M6 | 6mm | 4mm |
M8 | 8mm | 5mm |
M10 | 10mm | 6mm |
M12 | 12mm | 8mm |
価格は販売店や地域によっても異なりますので、購入の際には
複数のショップを比較検討することをお勧めします。
バラ売りで販売しているお店もあればケース売りで販売しているお店もあり、
一般的なイモネジの価格範囲は、ケース販売で数百円から数万円になります。
最良の価格を見つけるためには、複数のメーカーから見積もりを取り、
必要な品質と予算に合った選択肢を選ぶことも重要です。
まとめ
以上、今回はイモネジについてざっくりとお話させていただきました。
イモネジは、内装デザインや建築工事においてハンドルを何かに固定する場合など、とても重要な役割をしています。
キッチンやバスルーム、家具、商業施設、学校、オフィス、DIYなど、様々な用途に適しており縁の下の力持ちのような立ち位置に居ます。
オフィスの原状回復ドットコムではデザイン性を重視している仕上げも可能です。
内装工事に関してのご相談やご要望などございましたらお気軽にどうぞ。
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