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【内装材】木毛セメント板とは?
- 日本語,建築コラム
- 投稿日:2022年09月28日
このページの目次
お世話になっております。
オフィスの原状回復ドットコムのYでございます。
今回は、
木毛セメント板とは?
ざっくりとご説明させていただこうかと思います。
あまりなじみのない名前と感じられる方もいらっしゃるかと思われますが、
一度目にすると結構あちこちで見かけることもあるかもしれない、そんな内装材です。
木毛セメント板はボード工事による施工の1つですが、
ボード工事そのものについてざっくりと知りたい、ご覧になりたい方はこちらも見ていただけますと幸いです。
木毛セメント板とは
木毛セメント板とは、木質系セメント板の一種であり、木材をリボン上に削り出したものをセメントで圧縮成形し、
ボード状に加工した内装材です。
木質系セメント板は、木毛セメント板の他、木片セメント板という種類があり、
こちらは木材の薄片をセメントで圧縮成形したもので、見た目としてはより圧縮されて見えます。
木毛セメント板は、皆さまにわかりやすい例え方をすると解凍前の冷凍うどんをセメントで塗り固めたような見た目をしており、
日本では関東大震災からの復興工事の際、特に注目されるようになりました。
なお、ヨーロッパではなじみ深く、100年以上の歴史を持つ内装材です。
木毛セメント板の特徴
木毛セメント板は材料の都合上、様々なメリットを持っています。
- 吸音性が高い
- 断熱性が高い
- 耐蟻性が高い
- 防腐性(耐朽性)が高い
- 調湿性が高い
- 不燃性が高い商品がある
- 塗装仕上げをすることが可能
吸音性、調湿性が高い
そもそも吸音性、調湿性が高い素材というのは多孔質の素材によく見られる特徴ですが、木毛セメント板は細かく削り取られた木材であるため、
吸音性が高いと言えます。
また、調湿性に関しても、木材そのものの吸放湿性に加えリボン状に加工されていることも合わさり、高い性能を誇ります。
断熱性が高い
優れた断熱性があるため、冷暖房機の利用を抑え、環境保護への貢献ができます。
耐蟻性、防腐性(耐朽性)が高い
木毛セメント板は木材とセメントにて作られていますが、セメントが持つ耐蟻性が非常に高いため、木材を使用しているにもかかわらず、蟻害を防ぎます。
持ち合わせたデザイン性から、通常の石膏ボードに重ね貼りをし、
存在感のある内装に仕上げる際、シロアリによる蟻害を防げることは非常に重宝します。
また、同様に木材を原料としているにもかかわらず、カビによる腐食にとても強く、内装材として優れた材料であると言えます。
不燃性が高い商品がある
セメントに加え、混和材を使用することにより不燃性を高めている商品があり、不燃材料の指定区分でも使用することができます。
通常の木毛セメント板であっても、商品によりますが準不燃性を有する物が多く存在し、火災の被害を抑えることに貢献します。
塗装仕上げをすることが可能
木毛セメント板は木材の茶色系の雰囲気に、セメントが持つ薄グレーの色合いが特徴ですが、
吹付塗装やローラー塗装を行う場合があります。
通常のボード材に塗装した場合と比べ、凹凸のある表情が豊かな仕上がりになるため、木毛セメント板を施工する際は塗装も検討してみてもよいかもしれません。
このように、木毛セメント板は吸湿性など、木材の特徴を持ちながら、その弱点と言える不燃性や耐朽性、耐蟻性を高めている内装材と言えるでしょう。
実際の施工の様子
今回、1件ではございますが飲食店の改修工事にて、木毛セメント板を施工している様子をご紹介させていただきます。
上記は飲食店の壁面の一部に木毛セメント板を施工し始めたばかりの様子です。
今回は強度や遮音性の観点から重ね貼りを行います。
2枚目は、画像下コメントにもございます通り木毛セメント板をかなり貼り終わってきた様子です。
こちらの飲食店ではエントランス部分など、一面に多くの木毛セメント板を使用されました。
以上、弊社での簡単な施工事例のご紹介でした。
まとめ
今回は 木毛セメント板とは について
ご説明させていただきました。
簡潔なまとめ
- 木毛セメント板とは、木質系セメント板の一種で、リボン状に削り出した木材をセメントで固めたボード材である
- 木材が持つ調湿性に加え、吸音性や耐蟻性、断熱性など通常の木材にはない特徴を併せ持つ
- 独特の風合いを持っていながら汎用性が高く、ヨーロッパ圏では長い歴史を持つ内装材である
最後に、外部サイトとなりますが木毛セメント板が日本で普及した経緯が詳細に書かれているページをご紹介させていただきます。
こちらをご覧ください。
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